審判の魔女は、今日も「すべてがどうでもいい。」という顔で本を眺めている。すると、窓際から猫がぴょんと飛び出してきたかと思うと、その猫は器用に後ろ足だけで立ち上がり、「また犠牲者が出たよ。」と魔女をどついた。だが、「契約してしまったなら、仕
方がないよ。自業自得。」と言って、魔女はいつものように取り合わない。
魔女と魔術師が存在する世界で、人間より秀でたその才能のせいで、人間よりも何かが欠落してしまっている彼らは、人間に執着し、ひっそりと生きている。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-20 18:00:00
13275文字
会話率:29%
夜を扱う魔術師は、ただの人間が長命で強大な力を持つ魔女に寄り添うことの意味を知る。
その人間はこれまで魔女の時波(うんめい)に鮮烈な物語を刻んできたはずだ。そしてこれからも刻み尽くすつもりである。
――つもりであった。普通の人間より長生きす
るという魔術師が、魔女のもとへ訪れるまでは。
森の魔女に弟子入りを願う、魔法を持った特別な人間。
生きるために魔法を取り込まねばならない、儚い妖精。
紡いだ音が人を殺す、それでも音楽を選んだチェロ弾き。
目指すべきものとして空に灯る、明星の瞳を持つ古の竜。
すべての時が在る場所で、人であることをやめた魔術師。
ひとつの願いの始まりから終わりまで。五つの不思議な道具たちと、人間のささやかな企み。
これは、とあるページを求めた夜の魔術師の物語。
◇
このお話は、沫たつ時波の物語シリーズのうち『ユーリカの栞』という作品の後日談です。
未読のかたでも楽しんでいただけるように書いたつもりですが、本編読了済のほうがより面白いかもしれません。
『ユーリカの栞』
https://ncode.syosetu.com/n8502id/
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-30 22:15:46
23815文字
会話率:30%
季節の変わり目。夜の魔術師は魔術の要素を拾うために夜の森へと出向き、かの森の魔女と出会った。
◇
このお話は、『ユーリカの栞』という作品の後日談です。
未読のかたでも楽しんでいただけるように書いたつもりですが、本編読了済のほうがより面白
いかもしれません。
『ユーリカの栞』
https://ncode.syosetu.com/n8502id/折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-20 09:24:00
1788文字
会話率:41%
森の魔女は、人間の文化に「花贈りの日」というものがあることを知った。大切な人に花を贈り、感謝や愛を伝える日だ。
ゆえに彼女はメッセージを送る。
夜の魔術師を呼び落とすため。
彼に、花を贈るために。
◇
このお話は、『ユーリカの栞』という
作品の後日談です。
未読のかたでも楽しんでいただけるように書いたつもりですが、本編読了済のほうがより面白いかもしれません。
『ユーリカの栞』
https://ncode.syosetu.com/n8502id/折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-19 19:11:55
5208文字
会話率:37%
【Witch of Eclipse】
それは百年周期で開催される魔女の宴。
魔女と魔術師の七夜に渡る舞踏会。
選ばれし七人の魔術師は己が悲願を成就させんと欲し、互いを喰らい合う。
尽きる事の無い寿命を持つが故に、退屈に縛られる魔女
。
遥か高みより見下ろすは、決して届かぬ英知を求め、無様に踊り狂う愚者の舞。
紅き月の下で、今宵も宴の幕が上がる。
さぁ、魔術師よ。舞い踊れ――― 折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2010-09-26 02:56:11
4368文字
会話率:22%