森と鉄の国からやって来た鬼術師の青年と、太陽と砂の国に住む祈術師の少女との、異文化交流譚。[個人サイトにも掲載]
最終更新:2020-11-16 17:50:53
9998文字
会話率:46%
神聖皇国『旭光』、ここは鬼などの人外の者が実在する、現代の『御伽の国』であった。
帝都東京の誇る運河地区次期領主の僕飯塚ナオヤは、ふとしたことから『鬼の呪い』を受けてしまった姉のナオミを助けるために『鬼退治』を行おうと、鬼殺しの専門家で
ある腕利きの『鬼術師』たちを河口近くの中洲にそびえ立つ巨大な居城へと呼び寄せる。
しかし実は我が飯塚家自体が古の『平安鬼族』の血を引いていて、すでに姉は銀髪に黄金色の縦虹彩の瞳と十二歳ほどの幼き身体という鬼そのものの姿へと『先祖返り』してしまっているのであり、鬼術師たちは単に姉の『糧食(エサ)』としておびき寄せただけだったのだ。
人肉を喰らったときだけ本来の二十代半ばの大人の女性の姿へと戻ることのできる姉と、実の姉弟でありながら男女の交わりをくり返していく僕。
そう。もはや人の血肉なしでは生きていけない姉はすべての事情を知る弟に縋り続けるしかなく、そして僕はそれをいいことに実の姉を自分だけのものにしていたのであった──。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-07-15 21:32:25
31449文字
会話率:41%
小学6年生の奈津美は、夏休みの初日、お父さんの故郷である木戸村に避暑地としてやってきていた。
木戸村は家が少ない代わりに田んぼや畑が多くあり、車の通行が少ないためのどかな田舎であった。
しかし、のどかな田舎にも影があり、木戸村にある木戸神社
には古くから祟り神として大蛇が封印されていた。
村で不思議な少年、勇人と出会い。自身が大蛇の生贄になるかもしれないという疑惑。
奈津美が逃げだした先には赤い空と金色に輝く月、居るだけでも魂が消えそうになる世界であった。
その世界で奈津美は大蛇に襲われるが再び勇人が助けに来る。
「大丈夫、俺が君を守る」
勇人は手鏡を取り出す。
「鬼鏡開門」
鏡から噴き出る炎は勇人の腰に巻き付き勾玉型のバックルになり、
「降臨」
そう唱えると白いポンチョ姿へと変化を起こし、大蛇に立ち向かっていく。
※カミナギ~光から陰に編~で奈津美を主人公にした物語はこれで終わります。次の物語は鬼術師を中心として奈津美から見られなかった陰の部分を明かしていこうと思います。
青年の読夜と少年の篝勇人は悪鬼を倒す鬼術師である。
2人は木戸村に封印されている大蛇が目覚めようとしているとの連絡を受ける。
調査をするにつれて1人の怪しい奴が浮上し、夏休みの避暑地として来ていた奈津美は大蛇に遭遇してしまう。
2人は戦う、読夜は使命のために、勇人は守るためにそして、鬼術師として…
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-07-09 13:00:00
43535文字
会話率:44%