神聖皇国『旭光』、ここは鬼などの人外の者が実在する、現代の『御伽の国』であった。
帝都東京の誇る運河地区次期領主の僕飯塚ナオヤは、ふとしたことから『鬼の呪い』を受けてしまった姉のナオミを助けるために『鬼退治』を行おうと、鬼殺しの専門家で
ある腕利きの『鬼術師』たちを河口近くの中洲にそびえ立つ巨大な居城へと呼び寄せる。
しかし実は我が飯塚家自体が古の『平安鬼族』の血を引いていて、すでに姉は銀髪に黄金色の縦虹彩の瞳と十二歳ほどの幼き身体という鬼そのものの姿へと『先祖返り』してしまっているのであり、鬼術師たちは単に姉の『糧食(エサ)』としておびき寄せただけだったのだ。
人肉を喰らったときだけ本来の二十代半ばの大人の女性の姿へと戻ることのできる姉と、実の姉弟でありながら男女の交わりをくり返していく僕。
そう。もはや人の血肉なしでは生きていけない姉はすべての事情を知る弟に縋り続けるしかなく、そして僕はそれをいいことに実の姉を自分だけのものにしていたのであった──。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-07-15 21:32:25
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