寄せる。
皺を、寄せる。
服の皺を、寄せる。
該当の時代まで行くには、俺の皺だけでは、足りない。
顔の皺、身体の皺、諸々足しても、足りない。
だから、服にも、手伝ってもらう。
皺を使って、過去にも、未来にも行ける。
が、過去と未来では、
ちょっと、違う。
過去は、実際には、触れられない。
干渉できない。
過去に行っても、過去の人々や物に、一切、触れられない。
間に、薄いが、強靭な膜が、有るが如し。
強引に触りに行っても、俺の身体(未来から来た人の身体)は、すり抜けてしまう。
過去の人々や物を、すり抜けてしまう。
当に、見るだけの、バーチャル・リアリティ。
対して、未来には、触れることが、できる。
干渉できる。
未来の人々と話も出来るし、未来の物を使うこともできる。
膜の存在なんて、無い。
思うに、過去は、『もう、固まってしまっている』んだろう。
『ガチっと、固定されてしまっている』んだろう
対して、未来は、『まだ、固まっていない』んだろう。
『フラフラと揺らぐほど、遊びがある』んだろう。
つまり、過去は、決定済みの時間。
未来は、仮決定の、まだまだ変わる可能性がある時間。
だから、未来に行く方が、楽しい。
見るだけの、傍観するだけの過去と違って、自分も関われるから、楽しい。
が、せっかく、いい感じの未来なのに、自分が関わることで、それが損なわれる可能性も、無きにしも非ず。
自業自得ではあるが、それを避ける判断材料は、無い。
まあ、それをなるべく避ける為に、自然と働く【時間矛盾解消現象】とか、
時間警察とか、あるんやけどね
言い換えれば、未来は、行き当たりばったりの、出たとこ勝負。
『ええ目が出たら、結果オーライ』の精神だ。
と云う違いはあるものの、過去にも未来にも、行くことはできる。
で、今日は、未来に行く。
本来は、顔と身体の皺だけで、タイム・リープできる。
でも、今回は、時間指定が、厳しい。
だから、念の為、服の皺にも、手伝ってもらう。
行き先の未来は、一週間後の未来。
タイム・リープは、未来へ行くのも、過去に行くのも、近い時間に行くのが、案外難しい。
行き先は、ある高校の合格発表の、当日及び翌日。
そこで、新聞やニュースを、調べる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-22 10:12:01
40385文字
会話率:34%
別にエロい内容ではありませんけれど、クソだのエロだのいうワードが頻発するので配慮してR15にしました。
最終更新:2023-11-20 10:02:57
2524文字
会話率:0%