海と秤の都市、マルディア共和国――。
剣ではなく金で国を守り、戦争を融資し、平和を操作する重商主義の理想国家。
塩、香料、通貨、傭兵、そして情報。
世界の富がこの港に集い、七つの強国はマルディアの金なくして戦えなかった。
だが時代は転換の
兆しを見せる。
「信用と市場こそが次の秩序だ」と叫ぶ改革派が現れ、国家間には“通貨戦争”という新たな戦火が広がる。
敵は剣ではなく数字。通貨、信用、利率、偽札――経済こそが新たな戦場だった。
若き外交官アンドラ・フィオラは、繁栄の裏に潜む綻びと向き合いながら、「国家とは何か」「富とは正義か」を問い続ける。
そして彼女が辿り着くのは、“鏡”のように世界を映し、同時に自らの姿を照らし返す新しい国家のかたち――「鏡の共和国」。
百年後。
忘れられた古文書『鏡海の密約』が再発見されるとき、そこには剣なき帝国の戦いと、生き残るための知恵が綴られていた。
これは、「富によって滅びず、変化によって生き延びた国家」の物語。
そして、「信用という見えない力で、世界を変えた者たち」の記録である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-20 10:52:54
7822文字
会話率:26%
異世界で新たな生を受けたヨアハルク・クルトライヒ。彼は公爵家次男でじゅうぶんな地位を持つが将来に不安を覚えて兄の廃嫡を画策。さらに自前の国をいつの間にか造っていた、ヨアハルクとしては国ではなく大貿易社という認識。彼の社は様々な現代知識で発展
させた諸島に位置し軍需産業や貿易、情報を武器に渡り歩く。
不定期更新。ご意見、要望お待ちしています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-02-16 18:59:18
4273文字
会話率:41%