――その背中を、私は見ていた。
元冒険者、現・ギルド訓練課職員。
無口で寡黙な男――その名はゴルザン。
ギルド職員として第二の人生を歩み始めた彼に、突如命じられたのは「エリート職員とのバディ業務」だった。
今回のお相手は、整った制服と
理詰めの言葉で周囲を圧倒する完璧主義者・カレン=ノルディア。
対照的なふたりの関係は、最初からすれ違いだらけ。
「言葉じゃなく、行動で示す」男と、
「正しさを貫く」女が――
理想と現実、経験と理論、不器用な優しさと不条理の中で、
少しずつ互いを理解し、信頼を築いていく。
これは、ひとつの責任を背負い、
誰かの盾になることを選んだ男の、
静かで、熱い記録である。
『ゴルザン外伝』シリーズ第2弾。
主人公が“誰かを守る側”へと進んだ、その後の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-25 19:10:00
13080文字
会話率:32%