病院のベッドで最期の時を迎えた老人は、元海軍士官で戦闘機乗りだった。
意識不明の状態で突然に眼を開け、腕を挙げて何かを掴もうとするかの様な仕草の後に亡くなった。
見開かれた眼には、一体何が映っていたのだろうか。
若かりし頃の老人は輝かしい戦
果とは無縁だったが、それでも全力で戦った。護衛空母の一隻『瑞鳳』に乗り込み、戦闘機隊長として戦いに出た。
初めての本格的な実戦で彼は機位を見失い、どうにか帰還しようと母艦との会合予定海域を目指すが・・・折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-04-05 22:41:50
5690文字
会話率:4%
1936年、ロンドン軍縮条約が失効する年に、アメリカのトンデモさが分かってしまった日本。
そして、新たな基本作戦を策定する中、とある艦が海軍に売り込まれた。
有志企画、架空戦記創作大会2014夏 参加作品です。
最終更新:2014-08-17 18:41:07
6677文字
会話率:3%
太平洋戦争最大級の海戦であるレイテ沖海戦。その一連の戦闘の中に「サマール島沖海戦」と呼ばれる海戦がある。空母が砲戦に巻き込まれる稀有な事例となったこの海戦は、レイテ湾の輸送船撃滅を目論む日本艦隊が米軍の護衛空母部隊と偶然に鉢合わせた事で発
生したものであった。
米軍からすれば、突然の悪夢のような出来事。しかし、絶望的の中で果敢に敵へ立ち向かう艦があった。護衛駆逐艦『サミュエル・B・ロバーツ』--後に「戦艦のように戦った護衛駆逐艦」の愛称を得る事になる彼女は、レイテ湾の友軍を守るため、圧倒的な戦力を有する敵へと戦いを挑む……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-03-23 23:01:41
20464文字
会話率:44%
時は第二次大戦の最中。ソ連への物資輸送船団を派遣していたイギリスは、護衛空母の不足を補うため苦し紛れとも言える改造商船『CAMシップ』を投入した。それは、後の世に珍兵器の類として語られることになる船。それに宿る少女と、死の空を生きる男は、北
極海のこの戦いに何を想うか……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2011-01-01 23:48:26
8347文字
会話率:44%