刺繍靴を履いて生まれた姫は、長いローブと仮面を着けて孤独に育った。
心を許せるのは、庭園で出会った庭師の少年だけ。
幼い二人は惹かれ合うが、少年は身分差をわきまえて姫を諦めていた。
姫の十二才の誕生日パーティーで、彼女の正体は魅了の魔力をも
つ妖だと判明する。
制御出来ない力に翻弄される姫。魅了され狂っていく人々。
姫を守る役目を担った少年は自らも妖となって傍に控えるが、姫とは結ばれない運命を課せられてしまった。
仮面の下に隠された姫の魔性と、姫に魅せられて行く人々の物語です。
※視点が多いです。
著者:梨鳥ふるり
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-09-23 23:15:00
56881文字
会話率:33%