中天地アスファレス大陸は、災禍の魔王の出現により大きく乱れていた。
アストラガルス王国は、災禍の魔王討伐の為、無能王子と呼ばれていたカランを送り出す。
艱難辛苦の旅の後、カランは魔王を討伐し名実ともに勇者として伝説に名を刻んだ。
神の列に並
ぶことを赦されたカランであったが、彼は自らの力で世の中を救うために、神に成らずに国へと帰った。
カランは眠りにつき、災厄がアストラガルス王国を襲った時に目覚め、世界を救うことを自らの使命とした。
それから九百年の時が過ぎ、目覚めたカランはすっかりとやる気を失っていた。
生きる意味も、理由も、意義すらも失った彼は、目覚めた際に訪れた村で魔王の生贄にされてしまう。
どこか懐かしい雰囲気を感じる傭兵のジニアに案内された先には、本当に魔王がおり絶対絶命のピンチに陥る。
そんなカランを救ったのは久遠血河と呼ばれる強大な魔王だった。
その後、馬車を奪って村を出たカランは、ミステリアスで美しい少女ソラナムと出会い彼女と旅をすることになる。
不思議な少女との旅の中で、カランは己の生きる理由を探していくことになる――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-06-26 08:00:00
91510文字
会話率:39%