裕福な子爵家のビビアンは没落寸前の伯爵令息オリバーからの資金援助目的の縁談を、憧れの人の側にいることが出来れば良いと軽い気持ちで受ける事にした。
社交界での彼の存在は令嬢達に囲まれたアイドルの様で話すこともなかったというのに。
婚約したオリ
バーの態度は義理を果たせばいいくらいの素っ気ないものだった。それでも良いと思っていたビビアンだったが、ようやく結婚の前に避妊薬を手に入れる決心をした。初夜に「君を愛するつもりはない」という言葉を聞いて自分の失敗を身を持って味わったビビアンは白い結婚のまま一年で別れる契約をオリバーと結んだ。離縁後は好きなドレスを作り自立をすることにし、ビビアンは有名ドレスメーカーになった。一年後無事に離縁届にサインをした後でオリバーが最後に話をしたいと言って隠していた事を聞くことになるが、驚きの事実が彼を苦しめていたことを知る。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-06 08:20:08
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