小松茉莉花(こまつまりか)は、プロテスタント系のミッションスクールの女子高、常緑学院に通う高校二年生。崩壊気味の家庭に育ってはいるが、その事自体は素直に受け止めて、幼なじみで、似たような境遇で育った柴野優将(しばのゆうま)と助け合い、自分な
りの日常を生きている。
茉莉花は、同じく幼なじみの中澤慧(なかざわけい)と結婚したいと思っているが、それが純粋な恋愛感情からきている願望かどうか、自分でも自信がないし、理想と現実との間には、結構困難な壁があることも分かっている。
降籏高良(ふるはたたから)は、プロテスタント系のミッションスクールの男子校、紫苑学院に通う高校二年生。成績優秀で面倒見もいいが、感情表現が乏しく、甘え下手。無邪気な幼なじみの日富絆(ひとみきずな)や、おっとりした中澤慧、不思議な存在である柴野優将らと、地味ながらも、そこそこ賑やかな学園生活を送っている。
六月、紫苑学院の学園祭で、茉莉花と高良は出会う。しかしその時、その場に一緒にいた水戸大空(みとたかひろ)の様子がおかしくなる。
そして、高良が、父親から渡された、座敷童伝承の書かれた和綴じの本を切っ掛けに、高良には、どうやら、『座敷童』らしきものが見えるようになってしまう。
その座敷童は、優将と茉莉花にそっくりなのだ。
どうやら、この不思議な現象を解決するには、和綴じの本を読解し、自分達のルーツを紐解いていかねばならいようなのだが、調査するうちに、和綴じの本の発見された地には、座敷童伝承は存在せず、記載されている伝承内容も、他所の座敷童伝承とは一線を画するものだということが分かる。
和綴じの本には、「家に入りたがる子どもの妖怪」とあり、「恋をすると『子ども』ではなくなるので消えてしまう座敷童」の伝承が記載されているらしいのだが―。
果たして高良は、不思議な現象を解決する事が出来るのだろうか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-29 02:05:16
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会話率:31%
ピアニストをめざす花音は、紫苑学院中等部音楽科に通っている。
気の合う親友もいて、プロバスケットプレーヤーをめざすスポーツ科のイケメン彼氏、公貴もいて、ハッピーな学園生活を送っている。…と言いたいところだけど、ただいまピアノは史上最悪のスラ
ンプ中。
そんなある日、突然、公貴が音楽科に不法侵入してきて…
花音が忘れていた記憶。
公貴がひそかに大切に抱えてきた想い出。
十年の時を越えて、巡り合った恋物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-03-27 02:12:12
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会話率:41%
篠宮佐理と星河希恭は、私立紫苑学院に通う高校生。親友だった二人はある事をきっかけに不仲に…佐理と希恭の想いが交差を繰り返しながら…切ない物語を紡いでゆく。
最終更新:2006-12-05 21:52:53
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会話率:47%