「童話の怪物」
それは人々の生活に、人知れず紛れ込み、物語をなぞって生きている。彼らは物語の悪役とされ、輝かしい物語の影となって消えていった者たちだ。
彼らは、悪役を主役にした物語を考える人たちによって生み出された。悪役の物語は、怪物を生み
出し、いつしか彼らは現実に住み着いた。そうして、自身の物語のために、多くの人々の命を奪う。
しかし、そんな怪物を狩る存在もまたいる。
それは、童話の輝かしい主役たちだ。
彼らは童話の救世主たちの力を与えられた子供達である。その力を用いて、彼らは現実に住み着いた怪物たちを、空想に還していく。
その力を、人々は「グリムの異能」と呼んだ。
これは、そんな「グリムの異能」を持つ、少女の物語。
見切り発車の初投稿です。
本編の前提をここに書いてありますので、読んでいただきたいです。
多少のグロが含まれているので、一応R15をつけています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-07-03 23:52:55
2967文字
会話率:25%
「世界を救ってくれないか?」
男の言葉に頷いた記憶喪失の少年は「要」と名乗り、化け物が封印された街の、とある学生寮へと送り込まれる。そこに集められていたのは、化け物を倒す特殊な素養を持った少年少女たち。
その素養とは、過去に人を殺めた経
験のある者にしか芽生えない特異なものだった。
得体の知れない仲間たち。そんな異様な状況の中、要は慣れない化け物退治へと駆り出されることに。
繰り返す日常の中、やがて要は知ることになる。彼らはどんな罪を犯したのか。なぜ人を殺さねばならなかったのか。そして、自分が背負うべきモノの形を。
世界を救ってもまだ償えないものがある──歪な青春が、始まる。
週一連載予定。毎週土曜日投稿。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-02 22:00:00
107370文字
会話率:47%