ここに、一匹の吸血鬼がいる。
彼女の名前は、アドアストラ。
人を中心に回される世界で、幸か不幸か生き残ってしまった、最後の純血種である。
魔女、人狼、吸血鬼。
人ならざる者が排斥される世界で、それでも人の世でしか生きられないアドアストラは
、自らの終わりを目指して密やかな暮らしを続けていた。
そんなアドアストラの元に、人魚のユタが現れる。
アドアストラと同じく排斥の対象であるユタは、アドアストラと同じく最後の純血種でもあった。
アドアストラとユタ。
滅びを前にした者同士、2匹だけの語らいが、静かな湖に響き渡る。
※※※短編5作目です。
「極彩色クラブ」にも纏めてあります。
ファンタジー色、オリジナル色、ともに強めとなっています。
史実と異なる点もあるかと思いますが、実在しない地域や風習、作中に於ける吸血鬼と人魚として、温かい目でお読み頂けると幸いです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-19 00:00:00
20696文字
会話率:28%
魔女のことばに気を付けて望みを叶えなさい。
姉と父はいいました。
美しい雄の人魚であるシルヴィは、ある日助けた人間の王子に恋をしてしまいます。
種族違いの恋に思い悩むシルヴィに、見かねた姉と父が北の洞窟に住む海の魔女のことを教えます。魔女
に相談をして人間の王子の元へ向かいなさいと。しかし魔女は狡猾で残忍です。魔女のことばに気を付けて望みを叶えなさい、そういってシルヴィを送り出しますが、魔女の企みはその時からもうすでに始まっていたのです。
残酷な残酷な人魚姫のお話。
※残酷童話BLアンソロ用に書いたお話を少しだけ改変
※内容がアレでかつバッドエンドなのでR15
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-28 08:25:53
5842文字
会話率:23%
人間と魔族―――2つの種族が存在する世界。
2つの種族は長きに渡り、争いを繰り返していた。
数十年に及ぶ長い戦いに疲弊した両陣営は、一時的に休戦協定を結ぶ事に合意する。
人間の生きる大陸の大国ベルナドッテの第5王女レヴィアナは、休戦協定の証
として魔族の住まう国―――アールヴヘイムの王子ヴィンセントの元へ輿入れする事になる。
「必ず和平を成してみせる」と故国を離れたレヴィアナを待ち受けていたのは――――――
種族の違いを越えた愛はどこへ行きつくのか。
世界は、平和を取り戻す事ができるのか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2011-11-14 23:37:17
16772文字
会話率:32%