主人公の遙人は、八歳の時に母親を亡くす。その後は、父と兄(達也)と三人で暮らしていた。ある時、遙人は達也以外にも兄弟たちがいることを知る。そして、今までは離れて暮らしていたその兄弟たちと、一緒に生活することになる。兄弟とは言っても、母親も
しくは父親が違う兄弟たちである。その中には、見た目が外国人の兄弟もいた。ロックハート家の子供たちである。彼らは遙人よりも十歳くらい年上であった。
死んだ母親が初めに結婚した相手であるロックハートは、普通の人間ではなかった。そのため、ロックハート家の兄弟たちは遙人と同じ母親から生まれた兄弟でありながら、特殊な能力を持っていた。そして、遙人と母親も普通の人間ではあるのだが、少し他の人間とは異なる体質であった。その体質は、特殊な能力を持つ、ロックハート家の人々の心を惹きつける。また、それだけが理由ではないが、人間ではないモノからも狙われてしまう。
一方で、幼い頃から兄弟がいることを知りながら、兄弟たちと離れて暮らすことになっていた達也は、最後に生まれた遙人とは一緒に育ってきたため、年の離れた弟である遙人のことを、溺愛していた。そんな彼らが、一つ屋根の下で一緒に暮らすことになったため、遙人を巡っての争いも勃発する。
それぞれが抱く感情は、本物の愛情といえるのか、それともただの執着心なのか――。遙人が巻き込まれる非現実的な出来事や、人間関係を通して揺さぶられる心は、どう変化していくのか。
あくまでも家族への愛情を描いているので、BLではないが、そんなふうに読むのは自由である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-03 00:00:00
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会話率:11%