「椿御前は誠に誇り高い神子様でございますね」
——ごく普通の女子高生である季咲は、ある日目覚めたら、見たことも聞いたこともない国の神子に成り代わっていた。
それまで神子として生きてきた記憶の類など一切なく、神子が授かりし聖なる力とやらも使え
る気配はまるでない。しかも、その姿は絶世の美女であったが、それを上回るほどの悪名高さでわけもわからぬまま嫌われる日々。
なぜ、こんなところにいるのか。
なぜ、神子になっているのか。
なぜ、夢は覚めないのか。
なぜ、私なのか。
八方塞がりの中で、季咲は無能な神子であることをひた隠しにしつつ、元の世界へ戻る方法を模索する。
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ノベルアップ+にも掲載しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-09-20 15:55:49
48449文字
会話率:27%