「シルミーア、お前とは婚約破棄だ! そもそも正式な婚約者でもないのだ、この話は白紙に戻す。何故私が聖女などという平民と結婚しなくてはならないのだ!」
王太子グリアラントは、筆頭聖女シルミーアとの婚約発表の場で彼女を公然と侮辱し、婚約破棄を宣
言した。
「聖女の価値がわからないなど、兄上は本当に救いようがないな」
近くで聞こえてきた声に、シルミーアは耳を疑った。
いつも落ち着いて貴族然とした第二王子であるフィガラが、兄を挑発していた。
第二王子が聖女であるシルミーアを護るために、計略を巡らせる話です。ハッピーエンドです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-19 06:10:00
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会話率:39%