第三王女の侍女として王宮で働いている子爵令嬢のシェルリアには愛する恋人がいる。いや、正しく言えば『いた』である。彼の裏切りの場面を見てしまった彼女は、彼との思い出を捨てようと、記憶を消してくれるという『忘れ屋』のもとを訪れる。
しかし、何故
か『忘れ屋』の男に告白され、その男が実は国に四人しかいない特別王宮薬師様だと発覚。状況が理解できないでいるシェルリアを更に混乱させたのは、次の日に再会したその男がシェルリアの事を全く覚えていないことだった。
ーー彼の抱える秘密を知った時、忘れ去られていた過去から続く運命の歯車が、少しずつ動き出す。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-05-06 21:57:23
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会話率:33%