チートも無え、現代知識で無双も無え、別に優しい心とかも持って無え!
人生詰み系性悪悪役令嬢と喋って動ける大嘘つきの本が、喧嘩をしたり仲直りをしたりなんとか頑張ってハピエンを目指したりする話です。
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悪役令嬢に転生したエメ。しかし前世に読
んだ小説ではなんとかして破滅ルートを回避していたはず。
正直物語の記憶はあやふやだけれど、努力すればきっと大丈夫。これまでの意地悪な性格を改め、破滅ルート回避のためにめちゃくちゃ奮闘するのだった──
──なんて、いきなりできるはずもなくない!?
性格は転生前から悪く、あらゆる才能もなく、打たれ弱くて努力もできない。巷で噂の悪役令嬢の素質なんて持っていない。
そんな絶望しかない状況に現れたのは、どこかの国の美形な王子様や強くてカッコいい騎士……などではなく、生意気に喋ってやかましく動く変な本だった。
「俺の中身はこの物語……つまりは嬢ちゃんがどうやって破滅ルートを回避してきたか、全部俺の中に書かれてるってわけよ!」
そう喋る妙な本。怪しいけれど、もうこいつを頼るしかないわ。本を暴力で脅しつつ破滅ルート回避を目指すも、とことん『悪役令嬢』にむいていないエメは失敗続き。
「お願いは暴力と権力に訴えた方が確実なのよ」
「お前本当に悪役令嬢かよ!?」
「商才もないのに商売とか冗談でしょ!?それこそ野垂れ死ぬわよ、三日で」
「いや堂々と言うなよ」
「こっちから婚約破棄して魔王と再婚約!?……私の性格の悪さで魔王が惚れてくれると思うわけ?」
「……」
「なんとか言いなさいよ失礼ね!」
どったんばったん大騒ぎ、なんだかんだ仲良く喧嘩しながら魔法学園で日常を送る二人。
しかし当の本は、実はエメに嘘をついているようで……?
※毎日数話投稿。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-14 12:03:25
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会話率:39%