熱帯の湿地にそびえ、雨期だけ湖上に浮かぶ宮殿の主と妃の元へ、大鬼蓮に乗った幼子サンパギータ姫がもたらされた。
しかしサンパギータを気に入らない妃は実の娘が出来た事を境に、宮殿の外の別邸へ追いやる。
額の宝石をもぎ取られたサンパギータは心をな
くし、人形の様になってしまった。
その世話係を任されたのは、奴隷よりも身分の低い人以下と称される少女だった。
ある日、美しい男の語り部が現れて巧みな語りで宮殿中を魅了してしまう。
そして彼は、サンパギータの話を耳にすると彼女に会いたいと申し出た。
サンパギータの世話係の「わたし」視点の語りです。
差別や弱い者いじめのシーンがありますので苦手な方はお気をつけください。
中短編です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-25 23:49:37
90272文字
会話率:26%