我が(株)桂木マテリアルは偶然にも異世界転移装置を開発する。ワンマン社長は莫大な富を独占するべく、政府に内緒で特別調査開発部を設立。それから二年後、営業から移動させられた俺は、調査員として異世界へと送り込まれることなった。受けた命令は「なん
でもいいから金のなる木をさがしてこい」。だが、早く帰りたい気持ちとは裏腹に、俺の名は異世界で広まり始め、次々に面倒ごとに巻き込まれるはめに。
「おたく、サラリーマンって賢者だよね?」「いえ、違います」「スーツって奴を着てるじゃないか」「これはスーツじゃありません」「知り合いから、顔つきの名刺もらったんだ」「ちくしょう」
これは面倒ごとを嫌う男が、いかに高給を受け取りながら、ブラック業務から逃げられるかを必死で模索する異世界業務物語である。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-10-17 10:00:00
80122文字
会話率:38%