「どうか私と一曲踊ってくれませんか?」
一体何のつもりかさっぱりわからないけど、あなたがその気なら受けて立ちます。
「ええ、喜んで」
「目立つので今後はこういうことは辞めて頂きたいです」
俺がお前の真意を見極めてやる。
「そういわず、ダン
スお上手ですね」
フィオラは、自分と同じような、もしくはそれより酷い子どもの不遇な状況を改善すべく、幼い頃から心身ともに苦しみながら努力してきた。
しかし、そうして培った居場所。フィオラはもうこのまま生きて行く。そう決めていたはずなのに…。
一般人として、一般以下の生活で育ち、突然の環境変化。
そしてフィオラが持つ裏の顔。
思いもよらぬ相手により、明かされる真実。
これは優しい心によって悲しい決意を持たざるを得なくなった、そんな身代わり子爵令嬢の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-12-30 11:00:00
163028文字
会話率:55%