その世界はレムリアと呼ばれていた。
人やエルフやドワーフ、そして魔物が相争う剣と魔法の世界。
人や亜人達は魔物を構成する魔硝石を狙い、魔物は人や亜人達の文明圏が保有する食糧や人的資源を略奪しようと企む。千年も以上も変わらぬ光景。その光景はど
こか農耕民族と狩猟民族が争った歴史に似ていた。我々が知る歴史と異なるのはレムリアには魔法が存在する点くらいだろう。
人々は魔法のおかげで、個体数に勝る魔物達とどうにか勢力の均衡を保ってきた。
均衡は静かに崩れ始める。
詩音という名の少女がレムリアの大地に立ったのは、そのようなときであった。
本作は新聞連載小説のような形式を採用しており、一話を1500~3000文字程度に収めています。
次回更新予定 10月中折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-07 08:00:00
36642文字
会話率:36%