かっての勇者、ライアル・ハーケンスは今は只の酒浸りの青年だ。加護を失った瞬間から、今に至るまでずっと。
悔やむことしきり。何故あんな馬鹿な真似をしたのかと。アル中寸前の彼の日課といえば、子供達の剣術の相手と昼酒という体たらく。
いいのか
なって自分に問う。良いわけが無い。だけど抜け出せない。今の自分を認めるのが怖くて。
手を差し伸べてくれる人の好意を、どこか信じきれなくて。
これは喪失と悲しみと、そして再生の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-11-12 10:14:57
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会話率:47%