ざらついた体に、でこぼこした感情、それから二つの水晶体と、およそ七十パーセントの水分。安里流星《あざとりゅうせい》も同じであったはずなのに、でこぼこしたものがなくなって、平面図形みたく、なっている。
流星は再び取り戻す。
彼女の、たまるの
力を借りながら、取り戻してゆく。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-29 13:40:00
20496文字
会話率:24%
「眼鏡のフレームを替えたせいだと思うが……」と仁科はいった。
パソコンのファンとハードディスクの唸る基調低音が十二畳ほどのその部屋を満たしていた。
「見えるんだな、何かが。もちろん何だかはっきりしない、ただの白い布かカーテンみたいなものな
んだが、脳の方が勝手にイメージを作り上げてしまう。それで、どうも化け物というか幽霊を見た気分になる」
21インチのディスプレイには詳細な線で描かれた設計図が映っていた。3Dキャドだが、いまは平面図だ。
「で、顔は?」
仁科の脇で別のパソコンにアクセラレータを取り付けていた本間が訊ねた。
「先輩の話からすると、知り合いの女ってことになるんでしょうね、やっぱり」
肩を竦めながら、あらぬ方を向いて本間が続けた。
「美也ちゃんだったら、怖いな……」
いって、ぶるるっと身震いする。
「怪談はいやですよ」
仁科の指がキーボードの上で、わずかの間、止まった。
「美也子も簡単に死んじまったからなぁ」仁科の嘆息。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-08-20 16:57:52
31517文字
会話率:51%
ある日、ネットのおもちゃ化していた点Pは、世界点遺産に登録され取締法にて保護されると言う名目で、仕事を失った。
仕事を失い、やがて朽ちていった点Pが目を覚ましたそこは見たこともない光景。
モノクロで平面図ばかりの世界で生きてきた点Pに
は、想像をはるかに超える華やかで豊かな三次元の世界を目の当たりにした。
今度こそ、本気で生きようと決意した。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-27 21:20:42
2707文字
会話率:22%
空を見上げるのが好き。
自分を見るのは嫌い。
最終更新:2015-11-28 01:00:00
336文字
会話率:0%
気分が落ち込んだ時、自分の気分をグラフにしたら、こんな感じ。
最終更新:2015-09-16 23:32:17
239文字
会話率:0%
関東の海に浮かぶ孤島の館(ペンション)に、やがてオープンするペンションのモニターとして集まった十三人に管理人や使用人含む三人。そこで起きる不可能殺人、不可解な殺人。犯人は誰なのか。真相は何なのか。多分不定期更新になります。※「小説家になろう
〜秘密基地〜」で、「小向遥介」の名前で孔雀館の平面図や全体像等を載せています。お手数ですが、物語の進行上絶対に必要だと思いますので、必ずご覧になってからこの小説を閲覧して下さい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2008-05-05 00:03:40
16657文字
会話率:36%