山崎闇斎生誕四百年記念『嘉辰令月』シリーズ。山崎闇斎について、主に儒学面から紹介します。小説ではないのでこちらに上げるのは恐縮ですが、シリーズ物ということでご寛恕下さい。
1 中国儒学史
2 日本儒学史
3 山崎闇斎という人
4 参考文
献(創作分も含みます)
完全版をBOOTHにて公開しておりますので、興味のある方はよろしければご覧下さい。
https://fukahiro.booth.pm/items/1478760
ただ深川は特にこの分野を専門に学んだ人間ではなく、山崎闇斎という人を書くために勉強したというだけのただの「ファン」です。誤りや偏向はあろうかと思いますし、お気づきの点がございましたら、ご指摘頂ければ幸いと思っております。よろしくお願いします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-02-09 19:04:35
35931文字
会話率:2%
「僧と共に先聖先師の前には立てぬ」
林鳳岡が少年の日に出会った儒者は、厳しい口調でそう言った。京から下ってきたばかりのその男の名は、山崎闇斎。初夏の日射しが地に落とす影にも似た、くっきりと鮮やかなその姿が、幕府に仕える林家の在り方を当た
り前のものとしてきた少年の内に疑念を目覚めさせる。
創作歴史小説。舞台は江戸初期、明暦年間から始まります。時の将軍は四代目徳川家綱。祖父羅山、父鵞峰の跡を継ぎ、林家三代目として、後に幕府が命じる初めての大学頭となる鳳岡の物語。三万字程度の短編になる予定です。
【主な登場人物】
林春勝 林羅山の息子。鵞峰と号する。羅山の跡を継ぎ、幕府の儒臣となる。
林春常 春勝の次男。後に信篤と名乗る。鳳岡と号する。
林春信 春勝の長男。梅洞と号する。春常より一歳年長。
林守勝 春勝の六歳年少の同母弟。読耕斎と号する。
山崎闇斎 京から江戸へ下ってきた儒者。春勝と同年生まれの儒者。後にその門流は崎門といわれた。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-01-18 21:44:06
42118文字
会話率:32%
もう、あの男には届かない―――
朱子学者である浅見安正(絅斎)は、古義学を唱える大儒、伊藤仁斎の死が近いことを知って呟く。そして、自分に学を授けた師、山崎闇斎を思い出す。自分はついに師に遠く及ばず、仁斎と切り結ぶことも出来なかったと。
切り結んでみたかった。あの男と。そして出来る事なら、一刀両断にしてやりたかった。
そうすれば、師は安正を褒めてくれただろうか。それとも、他を批判している暇があるなら己れの学を磨けと叱責しただろうか。
☆
江戸初期の儒学者・神道家、山崎闇斎(1619-1682)の生誕から400年になるのを記念して、ささやかなお祝い冊子を作成しました。本作はその中の一作で、山崎闇斎門下の三傑と言われた浅見安正を描く創作歴史小説です。一度は師の元を去った浅見は、後にそれを深く悔いたという逸話が残っています。小品ですが、読んで頂ければ幸いです。
BOOTHの公開ページはこちらです。冊子(有償)とDL配布(無償)を公開しています。
https://fukahiro.booth.pm/items/1478695
【登場人物】
浅見安正 山崎闇斎の門人。号は絅斎。
若林新七 浅見絅斎の門人。号は強斎。
伊藤仁斎 市井の儒者。その学は古義学と呼ばれる。
山崎闇斎 儒者・神道家。名は嘉右衛門。その門流は崎門と呼ばれる。垂加神道の創始者。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-09-04 05:38:40
5544文字
会話率:17%