全てが終わったと思ったが、実は、この噂話は終わっていなかった。亜美もやはり土田によって殺されてしまった。最愛だった亜美を失った島田は、この噂話の犠牲者達は、全てこの病院に関する者が運命で繋がっていた事を死んだ伊藤院長の妻である冬子から聞かさ
れる。その運命のおおもとは、この「伊藤病院」の前身である、曰く付きであった「ナタロシス病院」から始まっていた。冬子の父である前伊藤院長が小さなナタロシス病院を買い取り、伊藤病院に改名し始めた病院だった。前院長は終末思想に傾倒していて、実の娘である冬子からも変わり者に映っていた。よもや、それがこの運命にたくさんの者が巻き込まれ死んだことを知り、心を痛める。そして、前院長から始まった運命は、その血の繋がりがあり実子である冬子によって終わらせなければならなかった。このナタロシス病院の名前の意味、前院長の企み、そして、それらをどのように完全に終わらせるには?それには、まだ、あとひとり……。
結末となります。最後まで読んでいただければ大変うれしいです。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-30 20:00:00
13863文字
会話率:52%
亜美と島田は、伊藤院長と今矢婦長に邪魔をされ真相にたどり着かない。この二人が噂話のキーマンで、名前に関係した事だと確信していたのに。とうとう業を煮やした亜美と島田は鏡の名前の噂を使って院長と婦長をおびき出すことに成功した。おびき出した結果、
とうとう院長の口から土田を殺した事を自白、そして、その中に今矢も加わっていた事が判明。しかし、実は、この噂話を作ったのは今矢だった。今矢は仕方なく土田殺しに加担したことで自分自身を責め、いつかは伊藤院長を土田自身で殺させようと企んでいた。それがせめてもの今矢の罪滅ぼしだった。その中で伊藤院長はさらなる殺人、前院長をも殺していた。今回、亜美と島田が院長と今矢を追い詰めるよう仕組んでいたが、実は、全てが今矢の計画に知らず知らずに乗っていた事に気が付いた。結局伊藤院長、今矢婦長の二人は土田と前院長によって殺された。しかし悪い魂である伊藤の魂は簡単に消滅せず再び現世に島田を使って蘇えようとしたのを、死んだ親友の真美が教えてくれた噂話を使って阻止できた。これにより伊藤の魂を完全に消滅させた。元凶二人が死んだ事で全てが終わったと思った亜美と島田だったが、噂話の真実はもっともっと深い所にあった。それはこの病院そのものに原因が……。
引き続き読んで戴ければ何より幸いです。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-30 19:00:00
65663文字
会話率:55%
伊藤病院の新人看護婦である今井亜美、林真美は先輩看護婦の森下からこの病院にある奇妙な噂話を聞かされる。それは地下にある姿見に午後11時キッカリに名前を書くとその人間が死ぬという噂だった。しかし、全く信じない真美と、逆に心霊物が大好きな亜美が
この噂話の真偽を確かめるために森下が話した通りにやってみた。結果、実際に行ってみると林真美だけが噂通りに死んでしまった。同じ事をした亜美は生き残っていた。それが謎だった。亜美は友達だった真美が殺されたことで謎を解くことが唯一の供養だと感じて動き始めた。噂を調べていくと、この病院で何人かの犠牲者があった。その中で伊藤病院の外科医である島田もこの噂は何かあると感じていたが邪魔があり出来ずにいた。亜美と島田は二人で解明を始める。調べてみると、この伊藤病院設立時いた「土田」という看護婦が突然失踪していた。この土田とは、この伊藤病院現院長である伊藤、そして、現看護婦長である今矢と同じ南城大学病院から来た人だった。亜美と島田はこの土田が、この噂の元凶だと確信をし、南城大学病院へ行き、かつての土田の同僚だった立花から話を聞いた。しかし、立花より土田はもう死んでいる、と言われる。その時土田と共に赤い化粧箱と日記が消えていた、と教えられた。謎が分からないままに、とうとう噂の本体である白い看護服の幽霊が目撃された。今まで現れることのなかった幽霊がなぜ突然……?
まずはエピローグです。続きを読んでいただければ幸いです。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-30 18:00:00
61947文字
会話率:56%