ある事件をきっかけに、妻を失い、無為に時を過ごしていた中年
飯田 秀雄(イイダ ヒデオ)。
一人で晩酌をしていた彼の前に現れたのは、瞳の隠れた妻そっくりの羽根の生えた少女だった。
少女に連れられ、中年は妻の故郷、異世界『エレウテリア』へと
旅立つ。
齢40を過ぎたおっさんの異世界冒険ファンタジー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-06-21 00:00:00
39343文字
会話率:39%
気弱な男、木村良樹(きむら・よしき)は自分には釣り合わないような器量良しの和田小百合(わだ・さゆり) と結婚する。最初はまったく振り向かれなかった良樹だが、小百合の恋愛がいつも不幸なものであったためか、遂に待望の結婚に至る。二人の幸せの日
々が続き、やがて息子の創(そう)が誕生する。創は小百合そっくりだ。が、良樹には似ていない。けれども「世間には良くあることだ」と良樹は息子と自分の顔の相違を受け入れる。
創はすくすくと成長し、やがて三歳となり、幼稚園に通う。ある日、創の幼稚園の友だちが、「そうくんと、おなじかおをした、おとなのひとを、みたよ」と創につげる。創は良樹にそれを伝えるも、すぐに忘れる。また良樹の方もまるで気にしない。自分の目で、その男の姿を目撃するまでは……。
まさか、托卵? 創はその男と小百合との子供なのだろうか? それともただの「他人の空似」なのだろうか?
芳樹の心の葛藤が始まる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-10-29 10:00:00
23884文字
会話率:52%
妻殺害を目的に愛人の霧島佐知(きりしま・さち)から毒薬を渡された山下豪儀(やました・ごうぎ)だが、性格が臆病なために踏ん切りがつかない。
が、ある日家に帰るとキッチンに妻・小百合の死体がある。
それも、これまで見たこともないような苦悶
の形相を浮かべて、だ。
パニックに陥った豪儀の耳に電話のベルが鳴り響く。
送受機を取ると泥棒集団を名乗るヘリウム声の謎の人物から「山下さまが殺められました奥さまのご遺体は私どもの判断で処理いたしました。つきましては殺人事件を誘拐事件に偽装いたしますので三億円のご用意をお願いいたします」と一方的に告げられる。
暫く考えた末、豪儀は泥棒集団からの提案を受け入れるが、身代金の遣り取りが終わると死んだはずの妻が「病院に収容されましたので、すぐに向かってください」と事件担当刑事に言われる。
狐に鼻を抓まれた気分で病院に向かった豪儀だが、何とそこには妻・小百合にそっくりな女がおり……。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-07-09 07:00:00
78284文字
会話率:50%