立花道場内の寺子屋の先生として村の子どもたちに読み書きを教える海老野風雷。ある夜、賭場からの帰り道で他藩を抜けてきた芝村親子を拾う。
元勘定方ということで、芝村に子どもたちへの算盤の先生へと頼む風雷。
祭りの日の夜、花火の上がるのを楽
しんでいた風雷、芝村親子、道場主の娘初音のところへ、門下生の一人が急報を告げる。
「お春親子が危ない!」
寺子屋に通うお春が、天誅組と名乗る武士たちに手打ちにされようとしていると。
急ぎ駆け付けた風雷の目には、お春の両親と彼らを守ろうとした道場の門人の一人の、物言わなくなった姿。それをなした武士たち。
風雷は怒り、闘気をあらわす。
見る者が幻視する海老野風雷の闘気。当然、それは、エビフライでなくてはならないよね? という話。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-01-15 14:25:05
21897文字
会話率:54%
幕末の頃、今の奈良県御所市に当時日本初の女医がいた。彼女は、天誅組事件で首謀者の一人だった吉村寅太郎の傷を、逆賊でありながらも恐れずに治療した。天誅組の蜂起は失敗に終わり、彼らを支援した人々も犠牲になった。明治時代の夜明けを見ることもなく、
日が昇る前にあらわれる幻のような光(かぎろひ)のように消えていった人々である。女医はその後も、一生を医業に捧げた。
この作品はアジア文化社「文芸思潮」作品の広場にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-06-03 08:40:37
17530文字
会話率:36%
時は文久三年(1864年)
今井あさは今から十五年前、京都の金持ち一族である油小路今井家の四女として生まれた。
まあ簡単に言ってしまえば、生まれながらにしての勝ち組である。
ということで、扇を仰ぎながら今日も祇園の甘味処を巡る
わよ、あらまたいい男に声をかけられた。
全く十歩歩けばナンパされるから、さっぱり目的地に近づけないじゃない。一体どうなってるのよとぷりぷりを頬を膨らませる。
そんな絢爛豪華な人生も、何千あるパラレルワールドの一つにあったかもしれない。
ところがどっこい。
身長百六十四の長髪黒髪、小ぶりの鼻に鋭い目つきをしたこの女性、退屈な人生を全くよしとしない男勝りの暴れん坊。
物心つくとすぐに新しいビジネルモデルだの、ブルーオーシャンはどこだの、イノベーションを起こさねばだの、お小遣いで新規事業を興してはそれを拡大するという剛腕を見せつけ、商神こと殊法大姉の生まれ変わりとまで言われだす有様。
今日も金魚の糞と呼ばれる僕こと白岡新次郎を引き連れ、新しいビジネス拡大に汗を流しているわけで。。。
時を同じくして、日本全体も目まぐるしい動きを見せ始めていた。
長州藩(山口県)は尊王攘夷をうたいながら、二百年続いた幕府転覆を狙い接近を試みる。
先陣を切った天誅組は、るろうに剣士でも知られる緋村抜刀斎を先頭とした集団が天誅天誅と叫びながら、幕府の幹部を暗殺しまくりの大活躍。
その一方、幕府側の公務合体派も討伐軍の強化を怠らない。
天皇守りの要である京都には、桑名や会津からの藩兵に加えて『新撰組』と呼ばれる新たな治安維持部隊を追加することを決定する。
激動の幕末の始まりである。
主な登場人物
・白岡家
今井あさ:寝ても起きてもビジネスのことを考える肉食関西女子
白岡新次郎:打倒あさを燃やすも、いつも振りまわされてばかり
今井はつ:ほわほわ癒し系アイドル
小藤:寡黙なあさのボディーガード
今井忠興:あさとはつの育ての親
・チーム徳川幕府軍
近藤勇:新撰組の取締役
勝海舟:徳川に籍を置くも、攘夷派とも仲がいいキャパ広きノンポリおじさん
・チーム尊王攘夷
久坂玄瑞:攘夷七皇の一人。設定嫁は井上真央でリアル嫁は杏という完全なる勝ち組
宮部鼎蔵:攘夷七皇の一人。みんなのほのぼの師匠
坂本龍馬:四国生まれのじゃっけん子折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-10-04 18:16:15
118449文字
会話率:44%
天誅組として人を斬る為、剣を振るった岡田以蔵。殺した人の数は山をもつくるとされ、幕末三大人斬りの一人にも数えられるほど。今作品はその死後を描いた作品。主にチャンバラ。
最終更新:2007-09-17 13:35:40
4747文字
会話率:49%