純白の翼を持つ女性「皎翼天子」が支配する世界があった。
時の天子シェルジット=エサティカは罪を犯し、翼を断つ刑に処される。それだけでも世を賑わせる大事件だったが、その翌日、天子は幼い娘パルギッタを連れて姿を消してしまった。天子母娘の行方がわ
からないまま、10年もの歳月が過ぎる。
天子不在のまま、堕落の象徴ケオニの処理をしていた守護方女たちは、ある日ついに天子の隠れ場所である「光の園」を見つけ出す。時の流れが滞っているその場所では、パルギッタはほとんど歳をとっておらず、幼く何もわからない少女のままであった。また、シェルジットの姿はなかった。
順当にいけばパルギッタが新たな天子として立つはずであったが、なんとパルギッタの背にはあるべき翼がない。
背には生々しい断翼の痕が残っている。外見はどう見ても皎翼天子、彼女が真にパルギッタであれば翼は確かに純白であったとの記録がある。しかしもし純白でないのなら、少女には天子相続の権利はない。
方女たちはその少女がほんとうに仕えるべきパルギッタかどうかわからないまま、彼女の身辺警護にあたることになった。
(世界の頂点に立っている謎の幼女と彼女を護る四人の乙女のお話。だんだん暗くなっていきます。鬱、というか気持ちわるいエンド注意//本文中に挿絵はありません)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-10-30 00:00:00
201549文字
会話率:30%