アマギはとある街に訪れていた。
照り付ける太陽に嫌気が差しながら、街に入ってすぐにあった酒場へと逃げ込む。そして空腹からそのまま食事を取る事に。
異様に空気の乾いた酒場では、他の客の愚痴が響いていた。
「ったく、水不足はいつまで続くんだ
よ」
水不足を解決するために行われるこの街の儀式、雨乞い。
何度も行われる雨乞いとその捧げ物が、生活の負担になっているとの愚痴が溢れていたのだ。
店主に聞いてみると、もうずっと雨が降っておらず、たまに降る雨が待ち遠しくて仕方がないらしい。
こんな街はさっさと去った方が良いと助言され、諦めムードな住民を見たアマギは、つい不服そうな顔を返す。
「じゃあ会いに行こうか。空の精霊に」
雨の降らない異常気象。その理由を、アマギは知っていた。
少しでも面白い、期待出来ると感じたら、評価☆やブックマークを押して頂けると励みになります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-16 21:10:17
8736文字
会話率:55%
メリーさんといえば、都市伝説に出てくる女の子だ。
徐々に近づいて来て、その度に電話をかけてくるマメな性格らしい。
だけど、俺にとってメリーといえば真っ先に親戚の女の子が思い浮かぶ。
幼くも整った顔立ちに、細く長いブロンドと藍色の瞳
。
無邪気で俺によく懐いていて、その見た目を除けば近所に住む普通の女の子だった。
そう、普通の女の子のはずだったんだ。
これは二年前の冬、突然訪れた変な口癖の少女と過ごした数日間の話。
※ 過去に投稿した作品の加筆修正版になります。
他サイトに載せてましたが、運営に確認したところ新規作品として投稿して問題ないとのことだったのに投稿します。
一部サブキャラの設定変更と3万字ほど合間のエピソードの加筆があるだけで、基本的なストーリーラインの変更はありません。
あっさりめが好みの方は同タイトルの過去作をどうぞ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-04 20:08:34
113335文字
会話率:40%