平成を迎えることなく滅びた種族がいた――名を麒族(きぞく)という。
太古より、この世には二つの支配種族があった。
昼の覇者:人類。最初に火を灯し、最後に刃を振るった。
夜の帝王:麒族。最初に夜を統べ、最後に夢を見た。
人類が陽の下で耕し
、築き、増えゆくあいだ、
麒族は闇の中でそれをあざけり、狩り、喰らってきた。
夜は麒族のもの。
一歩でも踏み込めば影が動き、命が引き裂かれる――。
幾千幾万年もの間、人類は夜の恐怖を耐え忍んだ。
だが、人類はついに手に入れる。
電気という、史上最大の武器を。
街に明かりが灯り、世界から夜闇が消えた。
麒族の狩場は奪われ、彼らの命運は崩壊していく。
時に、昭和五十八年。
舞鶴学園の二年生・死ノ儀流一郎(しのぎ・りゅういちろう)。
彼は、麒族を討つ『攻類神道(こうるいしんとう)』の処刑人だ。
人類の支配を盤石にするため、夜の残党狩りに生きている。
本来なら、彼の手には麒族を屠る銘刀『鬼包丁』があるはずだった。
しかし、その刃はある因縁で封じられ、その業を奪われていた。
それでも彼は戦う。
人々に夜の安寧を捧げるために。
そんな時に現れたひとりの少女――時女宵子(ときめ・よいこ)。
彼女は、封じられた銘刀『鬼包丁』を打つ刀匠の娘。
人類の刃を鍛える者の血を引く、運命に呪われし者だった。
今、流一郎と宵子は出逢う。
戦いは新たな地平へと踏み出すのだった――。
月は照らす、誰にも読まれぬ昭和の遺言を。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-06 13:04:50
128592文字
会話率:41%
『 100話達成 』
重複ではない「 21作品目( 29投稿作品 ) 」です。
前作
【 アウトラノベ大陸 ヨンロンの街 奴隷が自立したら何が起こる?! 】
◎ 「 セロに聞いてみよう! 」の番外編です。
◎ 不定期投稿です。
気が向いたら投稿する形になります。
思い付きと気分転換で投稿するので完結は期待しないでください。
◎ 「 ♥ 」は、一応 編集済です。( 2021.2/25 )
誤字に気付いたら、教えていただけると助かります。
今作の舞台は≪ ジェジロエンダ大陸 ≫です。
≪ カモッポゥロの街 ≫ を活動拠点として、マオとセロフィートの新たな冒険が始まります。
冒険者ギルドで受けた色んな依頼を解決していく内容にしたいと思っています。
本当は≪ エルゼシア大陸 ≫の中で投稿したかったのですが、≪ ジェジロエンダ大陸 ≫の中で投稿していきたいと思います。
自称勇者( かなりウザイ )にストーキングされるのって、どんな感じなのでしょうか?? 折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-03 20:10:15
213147文字
会話率:36%
わたし、鬼頭イノリは中学生に進級したての普通の女の子でした。
ですが始業式を終えた当日の午後、ペットの柴犬ボンタンと共に公園を散歩していた際に、何やら喚きながら出刃包丁を振り回すクレイジーな殿方に脇腹を刺され、死んでしまったのです。
死後の世界と言いますか、一旦は地獄に落ちたわたしは、そこで出会った閻魔と名乗る謎の美しい青年から「君には一度だけ蘇る権利がある」と言われ、理解出来ない内に蘇りました。
蘇ったわたしは、公園で拾ったESDと呼ばれる謎の機器により断罪者という存在になって肉体を超強化し、ボンタンの仇となったクレイジーな殿方を、とりあえず追っ払う事に成功します。
その数分後、仇であるクレイジーな殿方を知らずの内に討ち取ってくれた、わたしに対するセクハラが過ぎる同級生の少女卯ノ花ヨミさんと出会い、同じ断罪者仲間として、罪人を処刑する使命をいつも一緒に果たすことを誓い合いました。
そんな、人として間違っている使命を勝手に背負ったわたしを中心に巻き起こる誰も得しない物語を、淡々とここに綴らせて頂きます。
※『わたし、断罪者はじめました。』と言う作品の、メインヒロイン視点で繰り広げられるノベルとなっております折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-10-30 23:54:52
118650文字
会話率:67%