その男は全身傷だらけだった。
身体も顔も、痛々しい裂傷や火傷などばかり。
その傷多き顔には表情がない。
しかし窪んだ両眼に宿す仄暗い光だけは、消えることなく見つめている。
強大な力を手にし、称賛を受け、栄華を極める者、異界人た
ちを。
――男は動き出す。
世界の理を歪め、人々の心を支配し、意のままに操る者――異界人たちを、元いた世界へ送り返す為に。
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異世界から来た人たちを、傷だらけのおじさんが一生懸命元の世界に返してあげるお話です。
評価等よろしくおねがいします。
カクヨムでも掲載しています。
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https://kakuyomu.jp/works/1177354054890417797 折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-12-31 20:59:42
93291文字
会話率:36%