加治ヨシオは父親の介護に忙殺されていた。そんな彼の下に一通のメールが届く。どこか胡散臭さを感じながらもその内容に惹かれた彼は一縷の望みを賭けて契約を交わすことにする。
量子図書館、その施設ではその名が示す通り人間の量子化なる事業が進めら
れていた。
そして無事に父親を量子化をしたヨシオはかつての生活を取り戻せるはずだった。しかし彼を待っていたのは無情なリストラだった。
絶望したヨシオが下した決断は……。
本作品はカクヨムにて公開し完結した作品です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-18 23:00:00
9965文字
会話率:30%
主人公の「私」はが7年前に体験した奇妙な体験を追憶する物語。
7年前、当時28歳だった「私」はキャリアウーマンとして働いていたが、その前の年に女手一つで「私」を育ててくれた母をクモ膜下出血の後遺症で亡くした。一人娘を大学まで出すために必死
で働いたことが原因となったのではないかと感じていたが、晩年は介護疲れのようなものもあり、母が割とあっけなく亡くなったことに対し安堵の気持ちも抱いていた。「私」はそういう薄情な自身の一面にも気がつき自暴自棄になってしまい生きる希望を失くしていた。
そんな時インターネット上にあった「自殺掲示板」というサイトで「Kさん」という女性と出会う。
一時期、二人はその掲示板上で親睦を深めることになるが、3月のある日を境に「Kさん」とは連絡が取れなくなった。
長らく連絡の取れない日々が続いたが、ある日突然Kからの書留郵便が届く。不思議に思い封筒の裏を見ると、郵送元は東北の田舎町だった。封を切ると中には
「私に会いに来てほしい」という一文が書かれた便箋と仙台行の新幹線の乗車券が入っていた。手紙の最後には「K」とだけ書かれていた。
「Kさんからの手紙だ」と確信した「私」は「Kさん」を訪ねるために、奇妙な3日間の東北旅行を始める。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-05-07 17:00:00
39018文字
会話率:24%
喫茶店、Cafe Shelly。
ここで出される魔法のコーヒー、シェリー・ブレンド。
このコーヒーを飲んだ人は、今自分が欲しいと思っているものの味がする。
このコーヒーを飲むことにより、人生の転機が訪れる人がたくさんいる。
今日のお客様は
老人介護を行っている長友。
その長友の施設の入所者が介護疲れで心中を図ってしまった。
そのことで介護に対して悲観し、未来を見失った長友は自殺をしようとする。
それを止めたのが、カフェ・シェリーのマスターとマイであった。
この出会いから、長友は自分の未来を再び見つけることができるのか?
この作品はAmeba Blog(https://ameblo.jp/cafe-shelly/)にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-01-24 07:00:00
14960文字
会話率:59%