命の声は、数値では語れない。
舞台は近未来の集中治療室(ICU)。
臨床工学技士・御影凌真(みかげ りょうま)は、人工心肺や人工呼吸器などの生命維持装置と、人間の「命の律動(リズム)」の間にある“違和感”を感じ取る技士だ。
彼の目に映る
のは、AI診断が「正常」と判定した患者の中にある“沈黙の異常”。
数字ではなく、“命の直感”に従いながら、人知れず救命の最前線を支えている。
これは、医師でも看護師でもAIでもない、命と機械のあいだに立つ者たちの記録。
沈黙の中で命をつなぐ者たち――彼らは、静かなる部隊《レジオニスタ》。
医療SF×人間ドラマ×現場リアルが交錯する、現代の“英雄譚”。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-15 21:30:00
13430文字
会話率:26%
8月初旬に37.5度越えの発熱が4日続きました。
PCR検査を行った結果、コロナ感染が判明。
その後、比較的早めに入院は出来たものの、症状は急速に悪化。
さらに高度な治療を受けられるICUがある病院に転院し、人工呼吸器を装着しての治療を開
始しました。
期間としては比較的短めの6日程度で人工呼吸器を外すことが出来、10日ほどの治療を経て退院できました。
8/29 時点での累積の感染者数は 1,430,500 人。国民の1.5%くらい
重症者数の累積数は分かりませんが 本日時点での重症者数は2070人。国民の0.0015%です
別の言い方をすると。
ニュースで大きく扱われてはいるものの、いざ自分の身に振りかかった時、身近に経験者は少なく、ネットで得られる情報も限られているという事です。
そのため、自分が経験した中から、割と実用的な知識について綴って行こうと考えています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-12 20:00:00
12863文字
会話率:2%
現代日本で1人の男が交通事故に遭う。そして男が目を覚ますとそこは見知らぬ森の中だった。起き上がってみると目の前には水晶らしき物が男の目の前に浮いている。
そしてそこに映し出されていたのは病室で人工呼吸器を付けられた自分の姿。隣では泣き
じゃくっている妻の姿と、その妻との間に産まれた、まだ産まれたばかりの子供の姿もあった。
自分はもう死んだのかと絶望する男であったが、水晶をよく見てみるとベッドの横に置かれたモニターが微かに目に入り、脈がまだあった事が確認できたのだ。
"自分はまだ死んでいない"
そう希望を持った男は絶対に元の世界へ戻ると言う決意をする。
この話は日本とは文化も生活様式も何もかもが違うこの"異世界"と言うおかしな世界で、現代に戻る為に様々な葛藤と闘いながら、必死にもがく男の話である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-06-19 12:01:51
1460文字
会話率:24%
フルダイブ型のVRMMORPG「ソーサリア・オンライン」。
シキは、廃人と自ら称するほど、このゲーム世界にのめり込む。
彼がゲームの世界で愛用していた職業は、「エンチャンター(付術魔術師)」。
ゲームの中では、そんな風に充実した日々を送っ
ていたが、現実では徐々に歩くのも困難になるほど筋力が弱り、ついに人工呼吸器なしでは生きていけない状況になる。
そんな彼が、死ぬ間際で思うことと言えば、やっぱり「ソーサリア・オンライン」のことだった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-04-02 17:42:13
19390文字
会話率:4%
ある国のクイナと言われる丘には小さな町がありました。そのクイナの町には石畳やレンガでできた道があり、同じような素材でできた家が並んでいます。これは、変わらない町の中で、変わってゆく人々の物語です。
カラキランコロン。玄関のドアに付けられ
た鐘の音が響きました。今日もまた、夢の家にミロクおばあさんがやって来たのです。朝食の支度をしていた夢は、とても嬉しそうに玄関の方へと駆けて行きました。夢にとってこの鐘の音が、クイナの町の住人達との幸せなふれあいの始まりです。
「はーい、おば様どうぞー!」
そしてそれは、明日も明後日もいつまでも、ずっと、続くのだと夢もおばあさんも思っていました。
そんなある日、夢はおばあさんと一緒に病院へ行く事になりました。
そしてその日を境に夢とおばあさんの大切な日日が始まりました。
誰が悪いわけでもなく何が悪いわけでもなく、多くの人の人生には悲しみというものが訪れます。夢はこの日からおばあさんとクイナの町の住人達とその悲しみの中に入って行きます。決して美談では終わらない救急救命処置、声を失う人工呼吸器、医療の誤診、介護サービス従業員によるドライヤーでの火傷、そして別れ。そんな悲しみを乗り越えながら主人公の夢は一つの人生を生きて行きます。
ALSは筋萎縮性側索硬化症という難病です。全身の筋肉が弱り、最終的には目蓋も閉じる事ができなくなります。ただ、この難病が及ぼす影響もそこまでです。体だけが動かなくなるのです。つまり心は健康な時のままなのです。例えば5分間、家の壁、会社の壁、教室の壁、天井、窓、それらをじっと見つめたまま、目蓋や眼球以外は動かさずに過ごしてみてください。きっと多くの人は苦痛を感じると思います。しかし病気になり寝たきりになると、それは10分、1時間、5時間、終わる事なく地獄のように続いて行くのです。ただ、誰かが悪いわけではないのです。患者が抱く家族への気持ちや、一つの心に二つの人生を重ねる家族、病気の介護には価値観を変化させる必要があるのです。
この物語の主人公達はどんな世界をその瞳に焼き付けてゆくのでしょうか。
この物語の元になったオリジナル曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=v8b66qS5jAA&feature=youtu.be
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-06-30 16:38:58
315941文字
会話率:40%