「魔法結界しか張れぬ無能な宮廷魔法士など、この王国には必要ない。アルフィ・ロッド、お前はクビだ」
「そ、そんな……っ」
魔法学院を飛び級・首席で卒業した、宮廷魔法士の少年アルフィ。彼に課せられた任務はただ一つ、「強力な魔法結界を張り、王国
の民を守れ」というものだ。責任感の強いアルフィは、最強の魔法結界を練り上げ、任せられた仕事を完璧にこなしていたのだが……。超ブラックな王国は、彼の働きを正当に評価せず、国外に追放してしまった。
しかしその後、アルフィの魔法結界を失った王国は、いとも容易く魔王軍の侵攻を許し、とてつもない被害を負う。
今更になって『宮廷魔法士アルフィ』の価値に気付いた王国は、すぐさま彼と連絡を取り、再び宮廷魔法士の任に就くよう命令を下すのだが……。
「すみません、既に帝国と契約を結んでしまったので……」
これは超ブラックな王国に捨てられた最強の魔法士が、神ホワイトな帝国に再就職を果たし、圧倒的な力で世界にその名を轟かせる物語――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-12-17 11:12:56
27955文字
会話率:46%