72歳の独居老人が週末に決意した断捨離。押し入れから取り出された古いPC部品の山は、それぞれが思い出を宿していた。2GBのメモリ、VGA to HDMIアダプタ、ガラケーの充電ケーブル――どれも今は使い道のないものばかり。物置からは孫に買っ
た「カタカタ」や大量のプラレール、子供用のボディボードなどが次々と姿を現す。それらを目にするたび、15年前に他界した妻との日々が鮮明によみがえる。
捨てるか残すか迷う中、義母のデイサービス用バッグが出てきた。中から見つかった手帳には妻の几帳面な文字で義母の様子が記録され、財布には「もしもの時に」と書かれたメモと共に現金が入っていた。そして、バッグの底から出てきた一枚の写真。30年以上前の長良川ライン下りの家族写真には、小学生だった息子と娘、そして若かった自分と妻が満面の笑みを浮かべていた。
懐かしさと寂しさが胸に迫る中、訪ねてきた娘と共に写真を見つめる老人。結局、二日間の断捨離でほとんど物は減らなかったが、過去と向き合う時間は心に変化をもたらした。納屋やガレージにはまだ手付かずの物が山積み。断捨離は続くが、大切な思い出とともに前に進む勇気が少し芽生えた夜だった。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-04-20 09:37:27
3015文字
会話率:24%
2018年のゴールデンウィークの連休中、主人公は秩父の長瀞ライン下りに乗っていたら川に転落して、、。
最終更新:2024-09-02 08:44:44
19769文字
会話率:12%
ペンギン三兄弟、チャン、ドン、ゴン。
もみじ狩りにやってきたら、ライン下りを見つけて
思わぬことに...
最終更新:2020-10-29 18:50:39
1186文字
会話率:37%
都会の厳しさに疲れた男が、田舎のライン下りの仕事に就き、その川に棲む人喰い河童に魅入られるお話です。
割と後味悪めですので注意。
※とびらの様主催の【人外短編企画】参加作品です。
最終更新:2020-10-03 11:25:17
8109文字
会話率:36%