王子殿下の婚約者だった私は、一方的な婚約破棄を受けて新たな相手をあてがわれることになる。
アメデオ・ヴィスコンティ男爵。美しい容姿と経歴に似合わぬ若さを持った彼は、元平民ながら一代で財を成し、爵位を拝命した遣り手だ。
しかし彼は常識が欠
如しているようで、会うたびにとんでもない金遣いで私を困らせてくる。
「わかった、この美術館を買おう!」
「いりません、やめてください」
非常識過ぎる彼だけど、だんだんと一緒にいるのが楽しくなってきたような?
そんな矢先、婚約破棄してきたはずの王子殿下が「もう一度婚約したい」などと言い出した。
あなたのことなんて何とも思っていないし、今更無理ですけど…?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-04-26 18:30:45
49099文字
会話率:40%