どうやら機嫌を損ねたらしい。ぶつりと音を立てて合成音声が打ち切られた。「イブ、もうちょっと話そうぜ」呼びかけても答えてくれない。狭いコックピットの中で固定具を外して起き上がる。肩や背中の筋肉を伸ばす。どうせ機体は足周りが損傷してろくに動か
せやしない。そもそもこの機体は彼女の――管理AI『イブ』の助けなしだと俺だけではろくに動かせないような代物だ。
チャルアナとジャクリアの戦争がはじまったのは34年前の2669年のことで、元々西側社会と東側社会がくっそ仲が悪かった中で、ジャクリアは同盟国のアルメリアからの圧力で事実上の尖兵として送り込まれた。一応、「お互いに」同盟国としての支援という形になってはいるが、チャルアナに武器を供与してるのはロロギナでジャクリアに武器を供与しているのはアルメリア、この戦争は実質的にロロギナとアルメリアの代理戦争だ。ばかばかしい。だがそんなバカバカしい戦争をはじめなければいけないほどジャクリアの経済基盤はアルメリアに依存していて、「戦争をはじめずにアルメリアに支援を打ち切られた場合の餓死者数の計算結果と戦争を始めた場合の死者数の計算結果が後者の方が少なかった」というシミュレートの元、国民投票が行われて俺たちは戦争へと舵を切った。
勝ち目が薄いのはわかりきっていた。というよりも勝利を目的としてはいなかった。
なにせ人口が十倍でGDPが六倍、軍備費が十二倍のチャルアナを相手取るのだ。まともな戦いになるはずがない。風の噂によるとアルメリアもジャクリアが奮戦することをべつに期待はしてなかったらしい。けれど世界一の軍事大国のアルメリアの資金供与を受けた我が国の技術者たちが本気出して軍事研究に取り込んで衛星監視ジャマ―やらステルス迷彩システムやら「ルシファー」やら「イブ」やらを作り出してついに海戦を突破してチャルアナの本土にまで侵攻している。あいつら(研究者共)頭おかしいんじゃねーの。と思った。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-01-15 09:37:35
5195文字
会話率:39%
【異世界ファンタジー】×【迷彩服自衛官】×【狩猟採集サバイバル】
【蛇塚ショウイチ】は自衛隊の新隊員教育の途中で異世界に迷い込んだ不運な男だ。
彼は元の世界に帰るため異世界転移に関わったと推測される【赤いドラゴン】を追う……のだが、行く
先々のエリアで出くわす凶悪なモンスターや様々な問題(主に食糧難)、そして異世界のかわいい女の子たちが立ち塞がってなかなか帰れそうにない。
彼は知恵と勇気と持ち込んだ装備、そして多少の下心を武器に多くの難題(主に食糧難)に立ち向かう。
※※ 注意 ※※
主人公には「」付きセリフがありません。地の文すべてが主人公のセリフみたいな特殊な書き方をしています。ドキュメンタリー風?
捕まえた獲物を解体する描写があります。微グロ注意。
残弾数はゼロです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-03-25 21:21:23
101515文字
会話率:7%
機械と魔術が争う異世界で最終兵器に転生した。
やべーよ。なんかビームとかでるし、ロケットパンチとかできるし、ステルス迷彩とかあるし。
おまけに機械側には捕まえられそうになって魔術側には抹殺されそうになるし。
そんなわけで最終兵器の危ない異世
界ライフ。
始まります。
※主人公最強モノです。苦手な方は戻ることをおすすめします。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-04-30 22:37:28
22056文字
会話率:25%