深海に潜む魅惑的なスケトウダラにしか愛を感じられない主人公は、ある日念願の漁船に乗り込む機会を得る。
海の男たちのあざけりをよそに、彼は銀色に輝くスケトウダラの姿に胸をときめかせ、ひとり言葉をかけ続ける。
リールが弾け、見事に釣り上げたス
ケトウダラを抱きしめる主人公は、その美しさと神秘にさらに心を奪われるのだった。
しかし、最終的に下した決断は、釣り上げた獲物を深い海へ返すこと。
青く暗い水底へと姿を消すスケトウダラを見送るとき、主人公は儚さと永遠の愛を同時に感じ取る。
常識を超えた熱情が交錯するこの物語は、魚への狂気すれすれの偏愛と、人間の孤独が生む切ないロマンスを鮮烈に描き出す。
スケトウダラ・コンプレックスという言葉を生み出した問題作。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-06 15:03:47
3582文字
会話率:10%
高校一年生の悠也は、幼馴染の鉄によって強引にもゲーム研究部へと所属させられる。そこには、もう一人の幼馴染であり、近頃疎遠気味となっていた陽奈美の姿があった。
普通の部活だけれど、どこか普通ではない部活。部活を通して、悠也は疎遠になっていた
陽奈美と昔のような"ともだち"に近づいていく。
毎日続く"いつも"と"イレギュラー"を書いた恋愛成分ちょい足しの日常?系SS。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-07-14 12:07:00
7592文字
会話率:57%
ある日、齢18の男子高校生が、一つの封書によってとある大学の入試を強要される。その大学は、2040年に国がそれ自体を国家機密とした大学であり、一般人は見るどころか知ることさえできず、入試方法から授業内容まで非公開とされる大学だ。
その大学
の入試はすべて、参加者の精神世界をつないで行う簡易ルールゲームによって行われる。
ただ流されるように生きてきた彼は、普通を望みながらもその異常な入試《ゲーム》へとのめりこんでいく。
心身を酷使する数々のゲーム。ゲームの中だからこそ許される残酷な裏切り、殺し合い。現実に死者をも出しえる入試《ゲーム》の先に待ち受ける真実、結果を知るために、彼はさらに深く怪奇な入試《ゲーム》へと身を沈めていく。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-07-07 20:57:52
22134文字
会話率:29%