世界は、見えているものが全てではない……
2079年、FarmAI(ファーマイ)コーポレーションにて販売営業員として勤務する冬木達也(三十三歳)は、愛する妻と息子たちに囲まれ、幸せな日々を過ごしていた。十八年前の世界同時地震の影響で記
憶を失っていた達也は、日々、不思議な少年の夢に悩まされる。
『あぶない……すぐに逃げるんだ……』
必死にこちらに訴える黒髪の少年、どこかで、見た事がある……
そんなとき、突然のニュース報道に唖然とする。
『子供たちの成長速度の低下』
そして、突然に出現した謎の漆黒の惑星。その姿は地球に生き写しだった……
舞台は、AI×OS(アイコス)と呼ばれるAIが社会を支える近未来。平穏な日常の裏で、達也に失われた記憶が、そして夢に現れる少年が、人類を未知なる世界へと引きずり込む……
記憶を失った悲劇のヒーロー、謎の天才少年型AI、ITの英知を極めた老練な科学者……交錯する運命の中で、皆が過去の自分と向き合い、愛する人々を守るために、再び立ち上がる。
「これは、終わりではなく始まりです」
AI×OS(アイコス) ~魂の証明~に続く第二段
壮大なスケールで描かれるSFファンタジー叙事詩、今、その幕が開く……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-31 12:46:53
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会話率:36%