山河(さんが)鈴音(すずね)、の祖父のもとに、魂の宿る西洋人形のローズマリーことマリーがいた。
マリーは、自分を生み出した鈴音の祖父に報いるため、祖父の望みを叶えようとするが……。
※夏のホラー2018参加作品。洋風ホラーですが、猫又
もでます。今回はグロ注意ですよ!
1人称が途中で変わります。苦手な方はご注意下さい。
2018/7/23に上げた『猫又旅館の噂』のネタバレ注意!
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※クロール対策(無視して下さい): 天安門事件/天安门事件折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-07-25 22:08:16
6769文字
会話率:28%
ゴシックホラーの夢を壊したとして、ヨーロッパを追い出された三代目カーミラ。戸籍等が邪魔になった現代、行き着いた日本で、おとなしく朽ち果てようとした彼女の前に、ひとりの少年が現れた。あの日の記憶がよみがえる。
最終更新:2013-03-12 22:55:28
9660文字
会話率:39%
悪魔の美酒、
副題、カロー風幻想曲の作者によって出版されたカプチン会修道士メダルドウスの手記より。
ウンベルト・エーコの「フーコーの振り子」『薔薇の名前」を愛読したあなた、
シオン修道会やテンプル騎士団について興味のある、あなた、
そ
してダン・ブラウンの「ダヴィンチ・コード」が好きなあなたは、
この、「悪魔の美酒」(『悪魔の霊液』『悪魔の霊酒」とも、訳される)はさぞ気に入ることと思います。
現実の卑近さ、先祖の因果応報、魔女、不倫、姦通、ドッペルゲンガー、殺人、巡礼、棄教、殉死、純愛
おそらく何でもあるというこの潤沢さ、
イギリスゴシックホラーの「マンク」の筋を借用しているとの批判もあるが
内容はこっちのほうがずっと深く、パッショネイトで陰残だ。
この小説は当時としては、破天荒な異常心理小説・犯罪小説であった。
精神分析的な要素あり、性欲の問題あり、異常心理あり、アガペーへの希求と、肉欲の葛藤あり、
近親相姦テーマあり、殺人の心理の深い分析あり、犯罪と贖罪の相克テーマあり、まあ、今でこそこんなテーマの小説はあるにしても、この小説は未だにその、価値を失わないだろう。
メダルドゥスが巌の上からヴィクトリンを突き落として、落下してぐちゃぐちゃにつぶれて死んだときの、あの、殺人者の心理は、そして逃げるメダルドゥスの犯罪者の心理描写はやはり鬼気迫るものがある。
そして誘惑者オイフィーミエの妖しい魅力の描写も魔女的な怖さが描写されている。
メダルドゥスはとっさに毒入りワインを交換して、それをのんだオイフィーミエは悶絶して死んでいく
。
まあ、これは今で言う立派な犯罪小説であろう。罪の意識に怯えるメダルドゥスの苦悩、うなされる悪夢。
その罪をあおるかのような不気味なドッペルゲンガーの出現。そしてローマへの逃亡生活が続くのである。これは、旅行記・遍歴小説でもある。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2010-12-22 11:04:09
4030文字
会話率:6%