ある宿屋に、「111」と刺青のある少年が迷い込んだ。
家も自分が何かも不明、よくいる孤児である。宿屋の店主は宿と飯を与える代わりに111をこき使うが
111は意外によく働き気も付く彼を気に入り111も次第に快活さを取り戻していく。
ただひと
つ気になるのが、111の異常な体力だった。まるで疲れというものを知らない。
ある日、マーリーンという少女が依頼はないかと宿を訪ねてくる。これもよくいる駆け出しの踏破者である。
店主はお使いついでの簡単な依頼を受注し、111をお目付けに出す。
マーリーンは初めての仲間の111にお姉さん風を吹かすが、何事もそつなくこなす111に面目を潰されて膨れる。
それでも111はマーリーンに親身に接し、マーリーンは111にルッソという名前をつけてやり――
ルッソの抱える、彼自身も知らない謎は、狂気の愛の芳香を放つ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-07-02 15:25:25
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