アデレード・バーンズ伯爵令嬢はある日、婚約者であるベン・トーマス伯爵令息に婚約破棄を告げられる。
ベンの傍らにはある少女がいた。
少女の名はリリー。
彼女の両親が亡くなったことを契機に、バーンズ伯爵家で面倒を見ることになった少女だ。
ベンはリリーが真実の愛の相手だと主張し、アデレードが義妹のリリーを虐める悪女だと断じた。
――え?
”義妹”ですって?
いや、私の義妹ではなくて(血縁上は)従妹なんですが?
ついでに言うと、養子縁組はしていますが、その方は伯爵家の実子同等の権利は一切持っていない所謂居候なのですが?
アデレードはそう思ったが、ベンには真相を言わなかった。
伯爵家の総意としてはリリーを厄介払いしたかったからだ。
ベンが真実を知った時、もう遅かった。
※アルファポリスにも同時掲載中折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-26 18:00:00
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