夏のはじまりのさわやかな青空の下。咲き誇る庭先のつるバラの黄色い垣根の前。
隣の家に住んでいた僕の初恋の女の子は、昔話に出てくる白馬の王子なんか見向きもせずに、目の前に現れた僕の祖父に恋に落ちた。
最終更新:2021-12-30 23:10:18
2904文字
会話率:32%
小学六年生の美雨(みう)は転校したばかりの女の子だ。ある事情から、ずっと憂鬱で気分が晴れず、新しい友達を作る気力もない。
隣の席の瀬名くんは優しくないし、それでいて美雨にやたら構う。あんまり好きになれない。その他のクラスメイトとも仲良くな
りたいとは思えない。
でも、美雨には毎日楽しみにしているものがある。登校途中にある素敵な庭だ。白いつるバラが絡まったフェンスがあり、様々な植物で埋め尽くされたその内側には黒いラブラドールレトリバーといつもにこにこしたおばさんがいるのだ。
ある日美雨は庭に招待され――。
※現代版『秘密の花園』(バーネット)を目指しました。短編です。
※この作品はカクヨムにも投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-07-05 18:00:00
28934文字
会話率:53%