お内儀の誤解も解け、子供たちの機嫌も直ってやれやれの平佐田は、一向に引かない白に足止めを喰らう。誰もが立ちこめる白に表に出られないのだが、島人は慣れた様子で文句一つない。
謝りに来たお内儀の言葉から、平佐田は智次を怒らせた原因に思い至る。
報告書を綴る平佐田は、持病の腰痛騒ぎだし、早々に床に就く。ふと、島に着いた日、頬を叩かれた滋子を思い出す。
かやせもどせの鉦の音を聞きながら、平佐田は子供たちの思いを知る。
深夜、ふいに起き上がった智次は、平佐田に島神様の話を語る。
寝過ごした平佐田は、主の智頼から、かやせもどせの打ち切りをしらされる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-01 17:25:14
32804文字
会話率:22%
島の生活が始まった平佐田は、密命の遂行ため、島を歩き回る。
だが、特に収穫はなく、島人に幾度となく誘われる歓迎会に、日々辟易とするばかりだ。
島を歩き回った平佐田は、間借りする智次の家へ戻ると、常にある人の気配がない。不審に思った平佐田に、
突然、態度を変えた智次は尋常ではない。
訳がわからぬまま、島中が真っ白な闇に包まれ、平佐田は忘れ去った郷の神隠しを夢に見る。馴染みの子供、重定の行方不明を知り、神隠しに思い至った。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-01 16:22:44
18766文字
会話率:14%