私には前世の記憶がある。あるとはいっても、映画を見たような感覚として自分の中にあるだけで、前世の人格に影響されたりはしていない。でも、私は少しずつ思い出していく前世の記憶をたどりながら、一人の男性に恋をした。少しずつ恋が芽生え、記憶とともに
愛が降り積もっていく。決して報われない不毛な想いなのに。そんな中、私の婚約が決まった。お相手にも想い人がいるようだ。まあ、愛のある家庭は築けなくても、信頼関係さえあればいい。それでよかったはずなのに......。
これは、不器用な二人が紆余曲折を経ながら愛を紡ぐ物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-06 23:32:41
17875文字
会話率:28%