澄み渡る青空の下、少年は自分が乗り込む巨大な大気圏外航空機を見上げている。少年の名はコータ。今年十五歳になる彼は、たった一人で成層圏外に出ることに、内心では不安を感じている。そんな少年の臆病な心境を、今日の澄み切った空と同じ色の瞳で、栗色の
髪を大きな赤いリボンで留めた少女が見抜いていた。ジェシカという名のその少女は、生意気で可愛気の無い態度を、堂々と内気で臆病な少年に示す。2人の想いを振り払うかのように、キャメル・ナンバー3は軽快に離陸し、やがて地球の成層圏を離脱した。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2007-07-14 15:53:21
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会話率:30%