織女星(リュラ)が北辰の祝福を受け、南辰の水先案内人(カノープス)が極の宙で微笑む航海の女神(ポールスター)となって久しい。
空に青い大気の層が厚くあり、大陸があったのは、もう大昔の話。それらの大陸はすべて海へと沈み、今はかつて天にそび
えていたであろう山脈だったモノが、大海原に小さく散らばっているだけの、何も無い水の星。そのわずかに残るその大地でさえ、黒くすすけている。
人々はこの星で生きていくために、自らの叡智をそそぎ、巨大な硝子の玉を海に浮かべその中に暮らしていた。
少年と肺魚と機械人形は、まるで箱の船にも似た完全に管理された小さな世界で、日常を生きている。
改定版は「みずうみのうみの船-泡にたゆとう海の境(ウナサカ)へ-」の予定です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2011-08-31 19:00:00
29850文字
会話率:43%
ウシオは村上という少女に恋をしていた。
いじめっ子である彼女からはイジメにあい、好きという気持ちと同時に殺意すらわく日々を生きている。
上手くいかない愛情のキャッチボールだが、それで満足だった。
自分はモブキャラのようなもの。
根
暗で汚泥な自分には、個性のある面々を見ているのが幸せ。
しかし、そんな平和は一変する。
この世界が痛みだらけということに、ウシオは気づかされた。
ひとりの存在によって。
その存在こそが、非日常の水先案内人。
ウシオは平和な日常を取り戻すために頑張るわけでもない。
ただひたすらに、痛みだらけの世界を理解していく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2011-06-16 01:40:54
31388文字
会話率:24%
「ごめんなさい、私好きな人がいるんです」
僕の一世一代の告白は、あっさりと失敗に終わる。
さらに悪いことは続くもので、そのままうっかり死んでしまった僕。
「生き返るチャンスをあげましょう」
あの世の水先案内人から提示された『生き返る条件
』とは……
死亡1時間前に戻って『告白を成功させる』こと。
告白に失敗、あるいは1時間経てばまた死亡してしまう。
チャンスは4回だけ。
生き返るため、そして好きなあの子の心を手にするため、僕の戦いが始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2009-12-28 15:17:30
39989文字
会話率:37%
御幣島高弘は、ある日予備校の帰りに交通事故で死んでしまう。ぼんやりと事故現場を浮遊していると、「水先案内人」と名乗るセクシーなお姉さんにであう。お姉さんは御幣島を「あの世に連れて行く」というが、御幣島は「自分は好きな人がいてまだ告白もしてい
ないので、あの世にいくのは絶対嫌だ!」と言い張る。そこでお姉さんは御幣島にある条件をだすのだが・・・。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2009-09-22 08:42:44
4871文字
会話率:37%
生と死の水先案内人と、彼女の前に現れた青年による喫茶店での些末な一コマ。
最終更新:2009-07-22 16:27:40
7794文字
会話率:39%