私の引き出には鍵が付いている。鍵を開けると其処には大事な大事なお兄様。愛しています、おにいさま。仮令どれほど引き裂かれたとしても必ずお兄様の元へと向います。一ヶ月だけ待ってくださいまし・・・ さすれば必ず・・・
最終更新:2010-01-17 02:22:04
6085文字
会話率:18%
「お兄様今日の運勢よろしくてよ」お調子者でブラコンな妹上馬るいと事実上二人で暮らしている高校二年生上馬淳はいつもの、日々変わる事のない楽しく穏やかな朝を迎えて、今日も一日無事過ごしていく、はずだった。満員の通学電車で出会った女子高生に「あな
たは殺されるわ」と告げられる。生まれ変わっては必ず17歳になる前に死ぬ運命って……あと一ヶ月もないじゃん!しかもその女子高生が自分は狐だと言う。輪廻の呪いか何なのか、はたまた神様か誰かの悪戯なのか……破天荒でおバカで特殊な力を持った女子高生と一緒に上馬淳は動きだすのだが……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2009-11-24 17:56:55
17652文字
会話率:43%
幼い頃、お兄様に薔薇をねだった。お兄様の持つ薔薇が一番美しく見えたから。薔薇を欲しがる私はいつの間にか薔薇姫と呼ばれるようになった。わたくしは何よりもあの薔薇が欲しい。
最終更新:2009-04-26 20:19:45
9324文字
会話率:25%
私、戸倉祥子は、義理姉である戸倉美登里の家に来ていた。実の所、私は、この美登里姉さんの事があまり好きではなかった。いや、どちらかと言うと嫌いな部類に属する人物だ。性格が合わないのもあったが一番の理由は、大好きなお兄様をこの女性に取られてしま
ったからだ。とはいえ、建前上は、義理堅く優しい義理の妹を演じている。だって、いくら嫌いだと言っても、気力をすり減らす様なギスギスした関係だけは、まっぴら御免だったからだ。それに憎いと言うほどの美登里姉さんに対しての憎悪があるわけでもなかった。ただ単に嫌いな人であったのだ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2008-04-06 23:55:50
2603文字
会話率:39%