僕、閨禰涼矛(けいねすずむ)は、中学から11年付き合った彼女、薄墨妃依瑠(うすずみひいる)に振られた。理由はよくわからないまま。
でも追いかけて問いかけるようなことはしなかった。
2ヶ月後、傷心の中、僕の誕生日に飲みに誘ってくれた幼馴染か
ら、元カノが結婚するという話を聞いて、浮気されていた可能性が浮かぶ。
証拠とかないけど、とにかくめちゃくちゃ悔しくて、信じられなくて、情けなくて。
でも僕はラッキーなことに一緒に呑みに行っていた幼馴染、朝岐明陽恋(あさきめいこ)に励まされて、そのまま交わって、なんだかんだ吹っ切れる。
しばらくは次の恋、って気持ちにはなれなかったけど、明陽恋との時間を通じて心から絆される。
別に元カノに復讐したいとか、取られた相手が許せないとか、そういう気持ちを抱くこともない。
浮気されたかもしれないことも、それを教えてもらえないまま裏切られたことも、それが11年っていう長い時間の積み重ねの末路だってことも、思ったよりも簡単に割り切れた。
僕の方はね。
元カノの妃依瑠にはいろいろ理由があったらしいんだけど......。
※数話で完結する短編です。
※胸糞悪い展開があるので、苦手な方はご注意ください。
※小説家になろう様、カクヨム様で同時に投稿させていただいております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-04-18 18:00:00
45932文字
会話率:36%